ご予約はお電話で!

TEL:017-739-4543

足部

短腓骨筋筋膜炎

短腓骨筋腱炎

ふくらはぎの外側に位置する短腓骨筋という筋肉が炎症を起こす状態を指します。短腓骨筋は足首の外側から足の小指の付け根にかけて伸びており、足首の安定性を保ち、足を外側に向ける(外返し)役割を担っています。一般的には、回外(ハイアーチ)の足形や足首の外側に過度の負担がかかる場合に発症しやすいですが、扁平足でも発生することがあります。

解剖図

短腓骨筋腱炎の痛みの出る仕組み

短腓骨筋が過度に使用されると、筋繊維が疲労し、繰り返しの負荷によって筋肉に微小な損傷が生じます。その結果、炎症が発生し痛みが引き起こされます。回外(ハイアーチ)の足形の場合、外側に過剰な荷重がかかり、短腓骨筋に負担が集中しやすくなります。一方で、短腓骨筋が補償的に働くことで痛みが発生することがあります。このため、短腓骨筋炎は回外(ハイアーチ)の足形に限らず、扁平足の人でも起こり得ます。

どんな時に痛みが出るのか?

  • 足の外返し(スピネーション)
    短腓骨筋は足首を外側に向ける動作に関与しています。この動作を強く行うと短腓骨筋に過度な負担がかかり、痛みを引き起こすことがあります。特に足を外側に捻ったり、側面に荷重をかけたりする際に痛みが生じることが多いです。
  • 急な方向転換
    スポーツなどで急に方向を変える動作や切り返しの際に、短腓骨筋が急激に引き伸ばされることで痛みが生じます。特に走行中や競技中に突然方向転換をすると、筋肉に不均等な負荷がかかりやすくなります。
  • 不安定な地面での歩行や走行
    不安定な地面(砂や不均一な地形)での歩行や走行では、短腓骨筋が過度に使われ、筋肉に疲労が蓄積し痛みが発生します。硬い地面や斜面での活動もリスクを高めます。
  • 長時間の立ち仕事や歩行
    長時間の立ち仕事や長距離の歩行は、短腓骨筋に過度な緊張と負担を与え、筋肉が疲労して痛みを引き起こすことがあります。
  • スポーツやアクティビティでの繰り返し動作
    バスケットボールやサッカーなど、頻繁に足を使うスポーツやアクティビティでの繰り返し動作も、短腓骨筋に過剰な負担をかけ、痛みが生じます。特にジャンプやダッシュ、ストップ&ゴーといった動作が関与します。

症例:20代男性 サッカーでの足首外側の痛み

問診

週に2回、趣味でサッカーの練習と試合を行っています。右足にハイアーチがあり、特に方向転換やダッシュをする際に痛みが強くなっています。数日前から練習中に右足の外側に違和感を感じ始め、現在では痛みがさらに強くなり、急な動作時には鋭い痛みを感じるようになりました。特に外側に荷重をかける動作や方向転換を伴う動作で痛みが増強しており、最近ではサイドステップなど横の動きが痛みによりできなくなってしまっています。この状況を改善したく来院されました。

身体評価

  • 姿勢観察
    立位で右側へのシフトが確認され、特に右足への荷重が強くかかっています。これにより、右側の短腓骨筋に過度な負担がかかりやすくなっています。
  • 足部のハイアーチ評価
    右足に明らかなハイアーチが見られ、外側に荷重が集中しています。これが短腓骨筋への過負荷の要因の一つと考えられます。
  • 足首の可動域評価 足首の背屈と回外の可動域を確認したところ、回外時に可動制限と痛みが見られました。これにより、足首の動きが不十分となり、短腓骨筋に余計なストレスがかかっている可能性が高いです。
  • ストレステスト
    短腓骨筋を外返し(スピネーション)で伸ばすテストを実施した際、強い痛みが再現されました。これは、短腓骨筋の炎症や過度の緊張が原因と考えられます。
  • 触診
    右足外側の短腓骨筋に圧痛点が確認され、筋肉の緊張が著しい状態であることがわかりました。このことから、短腓骨筋に炎症が生じている可能性が高いです。
ストレステスト
触診

状態の説明

右足にハイアーチがあり、特に外側に過度な荷重がかかっているため、短腓骨筋に過剰な負担がかかり、炎症や痛みが引き起こされていると考えられます。足首の回外制限や強い圧痛、ストレステストでの痛みの再現から、短腓骨筋の炎症が進行している可能性が高いことが確認されました。特に、急な方向転換や横方向への動きが痛みを増強しており、これにより日常的な動作やスポーツのパフォーマンスにも影響が出ています。

施術内容

エクササイズ

  • テラセンサマット
    足底筋のストレッチと固有感覚の向上を図るために、テラセンサを使用します。ハイアーチによる外側荷重の改善を目指し、足底全体を刺激することで足のバランスを整えます。
  • ビーム歩行
    バランスと筋力を改善し、短腓骨筋にかかるストレスを軽減します。狭い幅のビームを歩くことで、足首の安定性と筋力を強化し、短腓骨筋への負担を減らします。
  • Step Down Side
    右に偏った加重を真ん中へ戻すためのエクササイズです。足部に均等に加重をかけた状態で、股関節のコントロール能力を高めることで、偏った重心を正常な位置に戻します。
テラセンサマット
ビーム歩行
Step Down Side

手技療法

長短腓骨筋や前脛骨筋に対して、揉捏やⅠb抑制法を用いて筋肉の緊張を緩和し、血流を促進します。これにより、痛みが軽減され、回復が促されます。

物理療法

  • 温熱療法
    ホットパックを使用し、筋肉の血流を改善し、緊張を緩和します。
  • 電気療法
    低周波治療器や干渉波治療器を使用して筋肉の緊張を緩和し、血流を促進します。また、超音波機器を使用し、炎症の軽減を促します。
  • 超音波
    筋肉や腱の深い部分にアプローチするのに効果的で、痛みの緩和や組織の回復を促すことが期待されます。
  • 可動域訓練
    足関節の内外反や足趾の屈伸運動を行い足関節や周囲の筋肉を柔軟に保ち、筋肉や腱の機能を回復させます。
  • キネシオテープ
    足首の安定性を保ち、短腓骨筋への負担を軽減させます。
ホットパック

今後の治療方針

  • 通院頻度
    初期の痛みが強い時期には週3回の通院を推奨。痛みが軽減したら週2回、最終的には週1回に通院頻度を減らしていきます。
  • 自宅でのケア
    リリースやベアフットトレーニング、継足歩行を行い、再発防止を図ります。
  • 足底板
    足のアーチをサポートし、かかとの外側を持ち上げることで足部の構造を正常に保ち、炎症や痛みの軽減を促します。

おおさと接骨院では、短腓骨筋炎の症状や原因に対してお一人お一人に合わせた施術を提供し、患者様の症状の改善を目指します。
また、競技等でベストパフォーマンスが出せるようなサポートもしています。
痛みや不調でお困りの方は、ぜひ当院にご相談ください。

参考文献

1.Crowninshield, R. D., & Brand, R. A. (2003). The influence of muscle and foot structure on lower limb injuries. Clinical Orthopaedics and Related Research.
2.David S. A. Fox (2015). Peroneal Tendon Disorders in Athletes. Journal of Sports Medicine.
3.Schleip, R., Ursini, T., & Wilke, J. (2012). The role of fascia in the musculoskeletal system. Journal of Bodywork and Movement Therapies.
4.Khan, K. M., Cook, J. L., & Bonar, F. (2006). Muscle and tendon pain: what's the difference? British Journal of Sports Medicine.
5.Clark, M., Lucett, S., & Sutton, B. (2011). The role of overuse injuries in exercise-induced muscle damage. Journal of Sports Science.
6.Pains, L., Davidson, S., & Zeltser, A. (2008). Mechanisms of inflammation and pain in soft tissue injuries. Pain Research & Management.

足部に戻る 症例一覧に戻る

なかなか痛みが取れずに悩んでいる方をサポートします!どこに行っても良くならない痛みの原因を見つけ、根本から改善へ導きます。 大里洋志(おおさとひろし)

このページのトップへ ↑
close

おおさと接骨院