筋筋膜性背部痛
背中の筋肉やその周りを包んでいる筋膜が原因で起こる痛みのことです。筋膜は筋肉を支え、動きを助ける役割を果たしていますが、過度な負担やストレスがかかると、筋肉や筋膜が損傷し、痛みを引き起こします。この痛みは、背中全体に広がることがあり、動くと悪化することがよくあります。
筋筋膜性背部痛の痛みの出る仕組み
筋筋膜性背部痛は、背中の筋肉やその周りの筋膜が原因で痛みが生じる状態です。背中の筋肉が過度に使用されたり、緊張がかかると、筋肉繊維が損傷することがあります。また筋膜は筋肉を包み、支える役割がありますが、筋肉の使用過多や筋肉自体の緊張が原因で筋膜が張ったり損傷したりすることがありこの張りや損傷が、筋膜に痛みを引き起こすことがあります。
どんな時に痛むのか?
- 背中の伸展
背中を後ろに反らせる動作や伸ばす動作を行うと、筋肉や筋膜に負担がかかり、痛みを引き起こすことがあります。
- 前屈や回旋
背中を前に曲げたり、左右に回す動作も痛みを引き起こすことがあります。これにより筋肉や筋膜にかかるストレスが増し、痛みを感じることがあります。
- 長時間の座位または立位
長時間同じ姿勢でいること、特に姿勢が悪い状態でいると、背中の筋肉に負担がかかり、痛みが生じることがあります。
- 重い物を持つ
重い物を持ち上げたり、持ち続けると、背中の筋肉に過度な負担がかかり、筋肉の緊張や損傷を引き起こすことがあります。
- 急激な動きや捻じり
急に体を捻ったり、素早く動いたりすると、背中の筋肉や筋膜に突然のストレスがかかり、痛みを引き起こすことがあります。
症例:30代男性 長時間のパソコン作業での背中の痛み
問診
数日前から背中の痛みが続いており、最近では痛みが悪化しています。痛みは主に背中の中部から下部にかけて広がっており、長時間座っていると痛みが強くなります。
身体評価
- 姿勢評価:座位による猫背と前傾姿勢の確認。肩の位置や腰の位置、骨盤の前傾具合を確認。
- 体前屈:体前屈を行い可動域の制限と痛みの有無を確認。
- SLR:active(自動)、passive(他動)を行い痛みの有無や可動域を確認。
- 筋肉の触診:広背筋や菱形筋、脊柱起立筋を中心に筋肉の緊張や圧痛点の有無を確認。
状態の説明
痛みが引き起こされるのは、主に長時間のパソコン作業や、立ち上がるときの動作。また、軽い物を持ち上げたりする動作でも痛みが増強する。背中を伸ばすと痛みが悪化し、前屈や回旋時にも違和感がある。前屈すると背中の中部に強い痛みを感じ、SLRでもactiveにて痛みが発生するため筋筋膜性背痛の可能性が高い。
施術内容
1. エクササイズ
- kneeling roll down
筋筋膜性背痛の緩和や予防に効果的なエクササイズの一つです。動作はゆっくりとコントロールしながら行い背中の筋肉を柔軟にし、筋膜の緊張を和らげます。姿勢を改善し、腰や背中の痛みを予防するのにも役立ちます。
- キャット
筋筋膜性背痛の緩和や予防に効果的なエクササイズの一つです。背中の柔軟性を高め、筋肉や筋膜の緊張を和らげます。特にデスクワークなどで長時間座りっぱなしの方に効果的で、姿勢の改善にも役立ちます。
2. 手技療法
- 広背筋や菱形筋、脊柱起立筋など背中の筋肉を中心に揉捏やⅠb抑制を行い筋肉の緊張を緩和します。
3. 物理療法
- 温熱療法
ホットレンジを使用して、筋肉の血流を改善し、緊張を和らげます。
- 電気療法
低周波治療器や超音波治療器を使用して、筋肉の緊張を和らげたり、血流を改善したりします。
今後の方針
- 通院頻度
初期の痛みが強い時期には週3回の通院を推奨。痛みが軽減してきたら、週2回、最終的には週1回に通院頻度を減らしていきます。
- 施術メニュー
エクササイズ、手技療法、物理療法を組み合わせ、症状に合わせて調整します。施術の進行状況に応じて、エクササイズの強度を段階的に上げていきます。
- 自宅でのケア
ストレッチやキャットエクササイズを行い、回復を促進し、再発を防ぎます。
おおさと接骨院では、筋膜性背部痛の症状や原因に対してお一人お一人に合わせた施術を提供し、患者様の症状の改善を目指します。
痛みや不調でお困りの方は、ぜひ当院にご相談ください。
参考文献
1.Deyo, R. A. (2010). Mechanisms and management of myofascial back pain. The Journal of Pain, 11(11), 1025-1035.
2.McLean, M. E. (2012). The physiology and treatment of back pain. Spine Research Journal, 3(2), 67-74. 4o mini
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