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膝蓋前滑液包炎(膝に水が溜まる症状)

膝蓋前滑液包炎

膝に水が溜まる症状は、膝蓋前滑液包に炎症が起こり、膝の前面が腫れて痛みを伴う状態です。滑液包は、膝関節や筋肉、腱の間に存在し、摩擦を減らすクッションの役割を果たす小さな袋です。過度の摩擦や圧力がかかることで滑液包が炎症を起こし、滑液包内の液体が増加して膝の前面が腫れ、痛みを伴うことがあります。

解剖図

滑液包炎の痛みのメカニズム

膝蓋前滑液包炎は、膝の滑液包に炎症が生じることで痛みが発生します。関節の曲げ伸ばしや、長時間の立位・座位による圧力が滑液包に加わると、痛みが悪化します。炎症が進行すると膝に熱感が生じ、さらに腫れが発生することもあります。

膝蓋骨と大腿四頭筋の影響が滑液包炎につながる理由

膝蓋骨や大腿四頭筋が適切に機能しない場合、膝関節内の圧力が不均衡になり、滑液包に過度なストレスがかかることがあります。通常、膝の動きは滑液包がクッションとして機能することで摩擦を抑えていますが、膝蓋骨の動きが制限されると、滑液包への負荷が増大し、炎症が発生しやすくなります。また、大腿四頭筋の弱化がある場合、特に内側広筋の機能不全によって膝蓋骨が正常に追跡できず、膝関節内の圧力が乱れ、滑液包炎を引き起こす要因となります。

どのような動作で痛みが出るか?

  • 関節の曲げ伸ばし
    膝を曲げたり伸ばしたりする際、炎症が起こった滑液包が圧迫され、神経が刺激されて痛みが生じます。
  • 長時間の同じ姿勢
    長時間立ったり座ったりすることで、膝に持続的な圧力がかかり、滑液包に負担がかかり、痛みや腫れが悪化します。
  • 重いものを持ち上げる動作
    重いものを持ち上げることで膝に過度な負担がかかり、滑液包にストレスがかかって痛みが強まります。
  • 関節の回旋運動
    膝を回旋させる動作によって、滑液包が周囲の組織と擦れ合い、摩擦が増して痛みが引き起こされます。

症例:60代女性 立ち仕事での膝の痛みと腫れ

問診

徐々に右膝の前面に痛みを感じ、一度整形外科で膝に溜まった水を抜いてもらった経験があります。しかし、その後も立ち仕事が続いたり、多く歩いた日には膝に熱感を感じ、再び腫れてしまうことがあり、膝を完全に伸ばすことができなくなっています。特に長時間の立位や歩行時に症状が悪化し、体重の増加も膝に負担をかけていると感じています。既往歴として軽度の変形性膝関節症があります。

身体評価

  • 膝蓋骨の動きの制限:膝蓋骨が適切に動かない場合、膝関節内の圧力分布が不均衡になり、滑液包に過剰な圧力がかかりやすくなります。
  • 大腿四頭筋の機能低下:大腿四頭筋は膝蓋骨の安定性をサポートしていますが、筋力が低下すると膝蓋骨の追跡が不安定になり、膝関節内での圧力分布が乱れます。これにより、滑液包に負担がかかり、炎症と痛みが引き起こされる原因となります。
  • 内側広筋(VMO)の機能不全:内側広筋が弱化すると、膝蓋骨が側方に動きやすくなり、膝蓋骨の不安定性が増して滑液包炎のリスクが高まります。
膝蓋骨の動きの制限
内側広筋(VMO)の機能不全

状態の説明

身体評価の結果、膝蓋骨の動きと大腿四頭筋の機能低下が滑液包炎に関連していることが示唆されました。

施術内容

手技療法

膝蓋骨の動きを改善し、膝窩筋や半腱様筋、内側靭帯へのリリースを行い、膝がスムーズに伸ばせるようにします。

エクササイズ

  • パテラセッティング
    大腿四頭筋、特に内側広筋(VMO)を強化し、膝蓋骨の安定性を向上させるエクササイズです。
  • ランジエクササイズ
    大腿四頭筋全体を強化し、膝への負担を軽減するためのエクササイズです。膝関節の筋力と安定性を向上させることで、歩行時に膝が腫れないようにすることを目指します。膝の状態に応じて、負荷を段階的に調整して行います。
パテラセッティング
ランジエクササイズ

物理療法

  • 熱感がある場合
    膝の炎症を抑えるためにアイシングを行います。
  • 熱感がない場合
    筋肉の血流を促進し、膝周りの筋肉の緊張を緩和するためにホットパックを使用します。
  • 低周波治療器・超音波治療器
    筋肉の緊張を和らげ、炎症を抑えるために低周波や超音波を使用します。特に超音波は深部組織の回復を促進します。
アイシング
温熱療法

固定法

膝の腫れがひどく、痛みが強い場合はバンテージによる圧迫固定を行い、腫れを抑えます。

圧迫固定

今後の治療方針

  • 通院頻度
    初期の痛みや腫れが強い時期には週3回の通院を推奨し、症状が軽減してきたら週2回、最終的には週1回に頻度を調整します。
  • 自宅でのケア
    自宅ではアイシングやエクササイズを継続して行い、膝への負担を減らすことが再発防止につながります。歩行時や立ち上がり時に膝の向きを意識し、膝関節への負担を軽減しましょう。

おおさと接骨院では、膝に水が溜まる症状に対して、患者様に合わせた効果的な施術とリハビリを提供しています。
痛みや腫れでお困りの方は、ぜひ当院にご相談ください。

参考文献

1.Brukner, P., & Khan, K. (2017). Clinical Sports Medicine. McGraw-Hill Education.
2.Neumann, D. A. (2016). Kinesiology of the Musculoskeletal System. Elsevier.
3.Buchbinder, R., & Burch, M. (2011). "Bursitis". In Rheumatology. Elsevier.
4.Magee, D. J. (2014). Orthopedic Physical Assessment. Saunders.
5.Winter, D. A. (2009). Biomechanics and Motor Control of Human Movement. Wiley.

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なかなか痛みが取れずに悩んでいる方をサポートします!どこに行っても良くならない痛みの原因を見つけ、根本から改善へ導きます。 大里洋志(おおさとひろし)

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