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テニス肘(外側上顆炎)

テニス肘(外側上顆炎)

肘の外側にある腱が過度に使用され、炎症を起こすことで痛みを引き起こす状態です。特にテニスやゴルフなど、同じ動作を繰り返すスポーツが原因で発生することが多く、肘に強い負荷がかかることが主な原因です。
 

テニス肘の痛みのメカニズム

肘の外側にある「長指伸筋」と呼ばれる腱が過度に使用され、腱の付着部位で炎症が生じます。この炎症により、腱が骨に付着する部分で痛みが発生します。長時間の繰り返し動作がこの炎症を悪化させる要因となります。

解剖図

どのような動作で痛みが出るか?

  • スイング動作
    テニスのラケットを振る動作が肘の外側に強い負担をかけ、特に手首を曲げる動作が痛みを引き起こします。
  • 手首を使った動作
    手首を後ろに反らせる動作(たとえば物を持ち上げる、パソコンでタイピングするなど)で痛みが生じます。また、ドアノブを回す、瓶の蓋を開けるといった日常的な動作も影響を与えます。​​​​​​​
  • 重い物を持ち上げる動作
    重いバッグや物を持ち上げる際に、肘の外側に負担がかかり、痛みが強くなることがあります。​​​​​​​
  • 繰り返し動作
    同じ動作を繰り返す作業(掃除やデスクワークなど)も肘に負担をかけ、痛みを引き起こす可能性があります。​​​​​​​
  • 特定の姿勢
    パソコン作業や書類作成などで同じ姿勢を長時間続けることが肘に負担をかけ、痛みが出やすくなります。​​​​​​​

症例: 30代女性 テニスでの肘外側の痛み

問診

オフィスワーカーで、趣味でテニスをしています。数日前から右肘の外側に痛みを感じ、テニスの練習時に強くボールを打てない状況になっています。また、最近ではパソコンでのタイピング中に肘の外側にだるさを感じ始め、ひどい時には痛みが出現し、日常生活にも支障が出ている状態です。

身体評価

  • 中指伸展テスト:手のひらを下に向けた状態で中指に抵抗を加えた際、肘の外側に痛みがあったため陽性とします。
  • チェアーテスト:肘を伸ばした状態で椅子を持ち上げる動作を行った際、肘の外側に痛みがあったため陽性とします。
  • 触診:肘外側に圧痛があり、筋肉の硬さが確認されました。
  • 視診:肩甲骨の内側縁が浮き上がっている場合、肩甲骨の安定性が低下していることが考えられます。
身体評価:中指伸展テスト
身体評価:触診

状態の説明

右肘の外側に鋭い痛みがあり、特に物を持ち上げるときや手首を使う動作で痛みが増しています。肘を曲げたり伸ばしたりする動作でも痛みが強く、肘の外側に腫れや熱感は見られないものの、押すと痛みが増す状態です。また、肩甲骨の不安定性があり、肩甲骨の内側縁が浮いていることから、肩甲骨と肘の連動がうまく働いていない可能性が示唆されます。これらの要因から、テニス肘(外側上顆炎)の可能性が高いと判断されました。

施術内容

手技療法

  • 前腕筋の揉捏と筋膜リリース
    長短指伸筋や総指伸筋など、前腕外側の筋肉を揉捏やⅠb抑制を用いて緊張を緩和します。

エクササイズ

  • Roll Down
    体幹と肩甲骨の安定性を改善するためのエクササイズ。腹筋群や前鋸筋の収縮を意識して行います。 
  • Dips Front
    肩甲骨の不安定性を改善し、上腕三頭筋と僧帽筋下部の収縮感を高めるためのエクササイズです。
  • 手首サークリング
    手首のストレッチと運動制御を改善するためのエクササイズです。これにより、手首や肘にかかる負担を軽減します。
Roll Down
Dips Front
手首サークリング

物理療法

  • 温熱療法
    ホットパックを使用して筋肉の血流を改善し、筋肉の緊張を緩和します。
  • 電気療法
    低周波治療器や干渉波治療器を使用し、筋肉の緊張を和らげ、血流を改善します。
  • 超音波療法
    超音波機器を使用し、炎症を軽減させ、腱や筋肉の深部組織に働きかけます。これにより、痛みの軽減と治癒を促進します。

サポート

  • キネシオテープ
    必要に応じてキネシオテープを使用し、肘のサポートを行います。
キネシオテープ

今後の治療方針

今回の身体評価では、肘の外側に強い痛みがあり、肩甲骨の安定性に欠けることが確認されました。このことを踏まえ、次の施術方針を進めていきます。

  • 初期段階(痛みが強い時期)
    最初の2~3週間は、痛みを緩和し、炎症を抑えることに重点を置きます。週3回の通院を推奨し、手技療法と物理療法(温熱・超音波・電気療法)を組み合わせ、肘の外側にかかる負担を軽減します。また、必要に応じてキネシオテープでサポートを行います。
  • 中期段階(痛みが軽減してきた時期)
    痛みが軽減してきたら、週2回の通院に移行します。この段階では、肩甲骨の安定性を高めるためのエクササイズや、前腕筋の緊張を和らげるリハビリテーションを重点的に行います。エクササイズにより、肘の負担を減らし、痛みの再発防止を図ります。
  • 後期段階(痛みがほぼ解消された時期)
    痛みがほとんど解消され、日常生活や仕事での負担が減少した段階では、週1回の通院に移行します。肩甲骨と肘の安定性を高めるためのトレーニングを強化し、完全な機能回復を目指します。

自宅でのケアと継続的なケアの重要性

自宅でもリリースやキャットエクササイズを取り入れ、筋肉の緊張を緩和し、肩甲骨の安定性を改善することで、痛みの軽減と再発防止に努めます。

おおさと接骨院では、テニス肘の症状や原因に対してお一人お一人に合わせた施術を提供し、患者様の症状の改善を目指します。
痛みや不調でお困りの方は、ぜひ当院にご相談ください。

参考文献

1.Cohen, S. P. (2002). "Lateral epicondylitis: An update." Current Review of Musculoskeletal Medicine.
2.Miller, J. B. (2012). "Tennis elbow and lateral epicondylitis: Diagnosis and management." International Journal of Sports Physical Therapy
3.Wipperman, J., & Goerl, K. (2016). "Tennis elbow: Diagnosis and management." American Family Physician

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なかなか痛みが取れずに悩んでいる方をサポートします!どこに行っても良くならない痛みの原因を見つけ、根本から改善へ導きます。 大里洋志(おおさとひろし)

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